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私が参加している科研費の研究グループで、昨年度の報告書のようなものを作成しました。今回、私はおもにデザインなどにかかわっただけなのですが、以下に目次を掲載します。冊子の送付希望の方はご連絡ください。


Contents
1. Introduction
 『Poi』創刊によせて(松谷容作)
2. Installation View
 Nukeme「Old School」展
3. Interview
 《Old School》をめぐる対話
4. Lecture
 OS /テクスチャ/グリッチ
5. Workshop
 アイコンを彫る
6. Roundtable
 ポストインターネットをめぐって
7. Essay
 破壊を引き伸ばし、デジタルデータと物理世界を干渉させてモアレをつくる(水野勝仁)

編集責任:松谷容作 ゲスト:Nukeme
編集:秋吉康晴、田川莉那、増田展大、水野勝仁
主催:科学研究費基盤研究(C)
「ポストインターネットにおける視聴覚表現の作者性にかんする批判的考察」
研究課題番号:15K02203 研究代表者:松谷容作(同志社女子大学

ソウルで開催された国際美学会で「19世紀における重力と映像」と題した発表を終えました。
最近の宇宙映画や特殊効果に顕著な重力からの解放、またはデジタル機器による方向感覚の喪失が、光学玩具の時代から映像技術と観客に本来的に備わっている特性や欲望であることを指摘しようとしました。合わせてデジタル映像論・視覚効果論の整理を試みましたが、間に合わなかったものを含めて追加していきます。

Matters of Gravity: Special Effects and Supermen in the 20th Century

Matters of Gravity: Special Effects and Supermen in the 20th Century

Performing Illusions: Cinema, Special Effects and the Virtual Actor

Performing Illusions: Cinema, Special Effects and the Virtual Actor

Mind the Screen: Media Concepts According to Thomas Elsaesser

Mind the Screen: Media Concepts According to Thomas Elsaesser

Digital Visual Effects in Cinema: The Seduction of Reality

Digital Visual Effects in Cinema: The Seduction of Reality

Digital Imaging in Popular Cinema

Digital Imaging in Popular Cinema

Spectacular Digital Effects: CGI and Contemporary Cinema

Spectacular Digital Effects: CGI and Contemporary Cinema

Surface: Matters of Aesthetics, Materiality, and Media

Surface: Matters of Aesthetics, Materiality, and Media

The End of Cinema?: A Medium in Crisis in the Digital Age (Film and Culture Series)

The End of Cinema?: A Medium in Crisis in the Digital Age (Film and Culture Series)

Special Effects: New Histories, Theories, Contexts

Special Effects: New Histories, Theories, Contexts

Die aesthetisch-narrativen Dimensionen des 3D-Films: Neue Perspektiven der Stereoskopie (Neue Perspektiven der Medienaesthetik)

Die aesthetisch-narrativen Dimensionen des 3D-Films: Neue Perspektiven der Stereoskopie (Neue Perspektiven der Medienaesthetik)

Screens: From Materiality to Spectatorship

ある研究会で話題になったデジタル化以降の写真論。具体的な内容とマッピングはこちらの論文を参照するとして、2010年代前後のデジタル写真論には監視や認証、測定や医療といった個別の観点からアプローチするのがいいかもしれないということに。


まず、第二次ともいえるデジタル写真論のアンソロジー。上記の関心に引きつければ、写真×ネットワーク論(Garde-Hansen)、スタジオ写真論(Lien)、修整写真(Sheehan)、モバイル写真論(Shanks&Svado)など。

以下は第二版で改版しており、上記よりもやや理論よりか。反表象論(Rubinstein&Sluis)、ゲーム×シミュレーション(Giddings)、AI×写真(Kember, Bate)、コンピュータ×写真(Frosh, Palmer)など。Froshは早くに単著や自撮り論も。
The Photographic Image in Digital Culture (Comedia)

The Photographic Image in Digital Culture (Comedia)

The Image Factory: Consumer Culture, Photography and the Visual Content Industry (New Technologies/New Cultures)

The Image Factory: Consumer Culture, Photography and the Visual Content Industry (New Technologies/New Cultures)


KemberはZylinskaと共著のバイオ×イメージ論もあるが、後者による写真論リーダーがオンラインでも公開中。

Photomediations (Liquid Books)

Photomediations (Liquid Books)

Life after New Media: Mediation as a Vital Process (MIT Press)

Life after New Media: Mediation as a Vital Process (MIT Press)


今世紀までの議論を手際よくまとめた以下のうち、ハンドは強い考えを打ち出すことはないものの、アナログ/デジタルの「緩やかな断絶説」が説得的に感じる。後者の共著本は短めの論文の集積で読みやすく、ルフのJpeg論やGoogle Street View論などを展開している。プリントベースの従来の写真論(とプロジェクトベースの映画論)を批判したうえで、Soft Imageなるものは静止画と動画の折衷ないし発展となるようだ。

Ubiquitous Photography (Digital Media and Society)

Ubiquitous Photography (Digital Media and Society)

Softimage: Towards a New Theory of the Digital Image

Softimage: Towards a New Theory of the Digital Image


医療イメージ論のJose van Dijckは、記憶論やSNS論へと展開。

The Transparent Body: A Cultural Analysis Of Medical Imaging (In Vivo:the Cultural Mediations of Biomedical Science)

The Transparent Body: A Cultural Analysis Of Medical Imaging (In Vivo:the Cultural Mediations of Biomedical Science)

Mediated Memories in the Digital Age (Cultural Memory in the Present)

Mediated Memories in the Digital Age (Cultural Memory in the Present)

The Culture of Connectivity: A Critical History of Social Media

The Culture of Connectivity: A Critical History of Social Media


フランス語ではコチラ。自撮りやSNS論など、近年の著者の写真論が集められている。修整写真論は所収されていないようだ。あわせてEtudes Photo最新号も豪華、英訳併記のはず(フランス語のみでした)。


監視論系では以下のもの、二番目は顔認証論に特化している。

Capturing the Criminal Image: From Mug Shot to Surveillance Society

Capturing the Criminal Image: From Mug Shot to Surveillance Society

The Culture of Photography in Public Space (Intellect Books - Critical Photography)

The Culture of Photography in Public Space (Intellect Books - Critical Photography)

あわせて豪華なカタログ。
Exposed: Voyeurism, Surveillance, and the Camera Since 1870

Exposed: Voyeurism, Surveillance, and the Camera Since 1870

  • 作者: Sandra S. Phillips,Simon Baker,Richard B. Woodward,Philip Brookman,Marta Gili,Carol Squiers
  • 出版社/メーカー: Yale University Press
  • 発売日: 2010/07/13
  • メディア: ハードカバー
  • 購入: 3人 クリック: 33回
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Watched!: Surveillance, Art and Photography

Watched!: Surveillance, Art and Photography

上の展覧会は面白かったが、下記はWeibelやBridleなど論考が充実している。展覧会は今年がスウェーデン、来年はベルリンで開催するようだ。

先の研究会ではサルターさんの作品(たとえばこちら)を起点としつつ、感性人類学にはじまり科学史や政治経済にいたるまで、濃密な議論が展開しました。
諸感覚のモダリティが、最新のテクノロジーやデヴァイスによって切り詰められている現状にあって、その可能性を人類学ないしは民俗誌的な調査をもとに拡張しつつ、感覚/テクノロジーといかにして同期し、戯れることができるのか。言及された書籍のいくつかを以下、備忘録までに。


日本メディアアート史

日本メディアアート史

Constance Classen 
Ways of Sensing

Ways of Sensing: Understanding the Senses In Society

Ways of Sensing: Understanding the Senses In Society

Empire Of The Senses: The Sensual Culture Reader (Sensory Formations Series)

Empire Of The Senses: The Sensual Culture Reader (Sensory Formations Series)

Global Indigenous Media: Cultures, Poetics, and Politics

Global Indigenous Media: Cultures, Poetics, and Politics

The Helmholtz Curves: Tracing Lost Time (Forms of Living)

The Helmholtz Curves: Tracing Lost Time (Forms of Living)

Bruno Latour in Pieces: An Intellectual Biography (Forms of Living)

Bruno Latour in Pieces: An Intellectual Biography (Forms of Living)

Beautiful Data: A History of Vision and Reason Since 1945 (Experimental Futures)

Beautiful Data: A History of Vision and Reason Since 1945 (Experimental Futures)

iSpy: Surveillance and Power in the Interactive Era (Cultureamerica)

iSpy: Surveillance and Power in the Interactive Era (Cultureamerica)

Mark Andrejevic Defining the Sensor Society1
Defining the Sensor Society2?

https://sites.google.com/site/nobuhiromasuda888/_/rsrc/1459914879505/home/vol3_mediaart.jpg
急な告知となりますが、今週末に以下の研究会が開催されます。
メディアアーティストのクリス・サルターさんをお迎えします。ポスター[pdf
サルターさんのお仕事はこちらから。



グローバル・アート・インダストリーにおけるアートの可能性 公開研究会vol.3
感性編集技術= アートの現在と未来
―感性人類学/メディアアート

  • 講師 クリス・サルター(メディアアーティスト、コンコルディア大学准教授)

Christopher Salter, PhD Concordia University Research Chair in New Media, Technology and
the Senses, Co-Director of the Hexagram Network for Research-Creation in Media Arts,
Design Technology and Digital Culture Interim Co-Director, Milieux Institute for Arts Design,
Digital Culture and Technology at Concordia University

14:10- 講演 Chris Salter
“Disturbance, Translation, Enculturation: A Research Program on New Media, Technology and the Senses”
16:00- インタビュー Interview
※一般の方の来聴も自由です。(参加費・申込不要)
 当日は通訳ないしは日本語テクストを配布します。

  • 主催:科学研究費補助金基盤研究(C)

「グローバル・アート・インダストリーにおけるアートの可能性」 研究代表者:前川修(神戸大学

  • 協力:科学研究費補助金基盤研究(C)

「ポストインターネットにおける視聴覚表現の作者性にかんする批判的考察」研究代表者:松谷容作(同志社女子大学

Entangled: Technology and the Transformation of Performance (MIT Press)

Entangled: Technology and the Transformation of Performance (MIT Press)

Alien Agency: Experimental Encounters with Art in the Making (MIT Press)

Alien Agency: Experimental Encounters with Art in the Making (MIT Press)

以下の研究会を開催します。
昨年の脳科学/メディアアートに続き、今年は生命科学/バイオアートがテーマです。
第一線で活躍されるアーティストを講師にお呼びして、貴重なお話を聞ける機会だと思います。
是非、ご参加ください。

グローバル・アート・インダストリーにおけるアートの可能性公開研究会vol. 2
生命操作の技法= アート、その現在と未来
―生物工学/バイオアート―

ポスターpdf

・講師
岩崎秀雄 |早稲田大学:metaPhorest
「Synthetic Aesthetics:合成生物学を巡る美学」
齋藤帆奈|早稲田大学:metaPhorest
「素材とコンセプト」

・司会
前川修
神戸大学:美学・視覚文化論
・報告・聞き手
増田展大
立命館大学:映像メディア論
岩城覚久
京都精華大学:美学

日時:2016/03/06(sun) 13:30-
会場:神戸大学人文学研究科 B132
主催:科学研究費補助金基盤研究(C)
「グローバル・アート・インダストリーにおけるアートの可能性」
研究代表者:前川修(神戸大学
※一般の方の来聴も自由です。(参加費・申し込み不要)

プログラム
13:40- 報告:増田展大 「バイオアートのマッピング
14:10- 講演1:岩崎秀雄 「Synthetic Aesthetics」
15:00- 講演2:齋藤帆奈 「素材とコンセプト」
16:00- インタビュー (17:30 終了予定)

関連リンク
metaPhorest


新年あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


昨年は以下のものを発表しました。
諸々関心が散逸しているようにも思えますが。。
今年はまとまったかたちで発表できるよういっそう精進します。

  • 論考

「微生物のメディア考古学––生物(学)とアニメーション」
『叢書セミオトポス10 音楽が終わる時』、日本記号学会編、新曜社、2015年6月、168-183頁

「平面を走ること––『時をかける少女』の影をめぐって」
ユリイカ臨時増刊号 総特集 細田守の世界』青土社、2015年8月、193-200頁

  • 翻訳

アレクサンダー・ギャロウェイ「プロトコル 脱中心化以降のコントロールはいかに作動するのか」
松谷容作・増田展大訳、北野圭介監訳(同名著書の序文抄訳)
現代思想』、2015年6月号、298-213頁

  • 研究発表

「マンガとヴィークル」
第9回神戸大学芸術学研究会「Still/Motion」/記号学会分科会「運ぶ」ものとしてのヴィークル概念第2回研究会合同研究会、於神戸大学、2015年1月30日

「身体鍛錬の歩き方––20世紀初頭の身体技法とイメージ」
シンポジウム「わざ継承の歴史と現在––身体・記譜・共同体」、於法政大学、2015年9月13日

生命科学をめぐるメディア論的考察––バイオアートを事例として」
第66回美学会全国大会、於早稲田大学、2015年10月11日

「アニメーションの皺––身体造形の比較分析をつうじて」
暨南大学 “全球化时代的日语教育 日本学研究” 国际学术研讨会
グローバル化時代に求められる日本語教育・日本学研究」 、於中国・暨南大学、2015年12月26日

  • その他

聞き手:「グローバル・アート・インダストリーにおけるアートの可能性」研究会vol.1
感性計測技法=アートの現在と未来:脳工学/ニューロアート、コンピュータテクノロジー/メディアアート
講師:森公一、精山明敏、司会:前川修、聞き手:岩城覚久、増田展大
京都精華大学、2015年2月8日

討議:特集「Still/Motion」
『美学芸術学論集』第11号、神戸大学芸術学研究室編、2015年、70-75頁
登壇者:前川修、渡邉大輔、アレクサンダー・ザルテン、松谷容作、増田展大

書評会:第58回文化社会学研究会「映像メディアの考古学」
評者『メディア考古学』(エルキ・フータモ著・太田純貴編訳、NTT出版、2015年)
太田純貴、大久保遼、松谷容作、増田展大、於早稲田大学、2015年7月25日

レクチャー:「スキャンとプリント––写真の周辺をめぐって」
「写真(をめぐる)言説 – Paradigm Shift –」企画:824 The Third Gallery Aya
藤安淳、林田新、増田展大、唄邦弘、甲斐義明、調文明、於大阪ドーンセンター、2015年8月29, 30日