今朝、郵便ポストに届いた本。
闇の文化史―モンタージュ 1920年代 (池田浩士コレクション)
こんなにこざっぱりしてなくて、旧版の装丁はタイトル共に、なかなか不穏なのだが、副題に惹かれて購入。(出版社も変わってる!)
ざっと読んだけど、当時の文化(芸術)と社会(政治)の切っても切れない動向に、<モンタージュ>というキーワードをもって取り組む一冊。しかし、作品などの表現技法、形式分析などにはあまり切り込まず、証言的な資料を多く引き出して、この時代が、なかなかロマンチックに読み解かれていく。
そういうわけで、舞台はほとんどロシアとドイツだが、おもしろかったのが<芸術ヤクザ論争>。名前も然ることながら、当時の政治的文脈と活動家たち(おいそれ芸術家とは言えない)との作品を挟んだ関係は、思った以上に入り組んでいる。