身体表象の異なる系譜として、アニメーション史を辿る。ジブリ論が出発点に。

映画というテクノロジー経験 (視覚文化叢書)

映画というテクノロジー経験 (視覚文化叢書)

ここでの議論を種として歴史を遡るなら、ミッキーの身体の可塑性は決して遠くない事例になると思うが、「ミッキー以前」の議論がさらに興味深い。
"Lucky Rabbit" - Philippe-Alain Michaud in Sketches
フェリックスとの争いに勝利するミッキーの原型として、束の間活躍したオズワルドは、可塑的であるどころか分解/組み立て可能な身体を備え、彼が操るトロリーは線路の上を歩きだす。ネコとネズミの中間項であるに収まらず、アニメ化=生命賦与された形象の機械的な有機性、エイゼンシュテインや初期映画(キートン)との関連を体現してくれるウサギ。

Krazy Katも加わると、もはやネコ/ネズミ/ウサギの見分けがつかなくなってくる。
今年、Wiiを舞台に復活したというオズワルドは、筆を武器にしたミッキーを誘うも、複雑な感情を抱いているらしい。ここ

他にも。

Machine-Age Comedy (Modernist Literature & Culture)

Machine-Age Comedy (Modernist Literature & Culture)

Before Mickey: Animated Film, 1898-1928

Before Mickey: Animated Film, 1898-1928