業績一覧(2017年度)

新年度も始まり慌ただしいですが、昨年度(2017)の仕事一覧です。

  • 論考

"Gravity and the Moving Images in the 19th Century",  
Proceedings of ICA 2016 "Aesthetics and Mass Culture"
The Korean Society of Aesthetics,  2017, pp. 355-359.

「レシートと折り紙 アルゴリズムとエンジニアリングをめぐって」
artscape』、2017年6月15日号
「歪んだ顔写真、または顔認証技術をめぐる試論」
ヱクリヲ』vol.7、2017年11月、226-237頁
「現実はいかにして拡張されたのか──写真、GPS、ナビゲーション」
ポケモンGOからの問い 拡張される世界のリアリティ』
神田孝治・遠藤英樹、松本健太郎編、新曜社、2018年1月、116-127頁。

「バイオアート──メディアの拡張と自然観の変容」

メディア・アート原論 あなたは、いったい何を探し求めているのか?』
久保田晃弘・畠中実、フィルムアート社、2018年3月、144-153頁
 
  • 発表など

「バイオアートとシミュレーション––美学と自然科学の交差にむけて
暨南大学「東アジア漢文圏における日本語教育・日本学研究の新たな開拓」 

於暨南大学、中国・広州、2017年12月23日

"Algorithme de la vie entre art et science"
Rencontre entre l'Université de Kobe et l'université Paris Nanterre 
à l'Université Paris Nanterre, Paris, 16, novembre 2017.
  

「身振りはどのように見えるのか−−映像史の観点から

『質的心理学研究』編集委員会企画シンポジウム

「身体を見る・身体に触れる・身体を感じる」

日本質的心理学会第14回大会首都大学東京2017年9月9日


  • その他

レクチャー写真(と/の)デジタル

写真()シリーズ第9回、824(藤安淳、福田真知)主催

The Third Gallery Aya、2018年2月24日

レクチャーテクノロジーとデザイン

京都精華大学デザイン学部レクチャーシリーズ「デザインの可能性

モデレーター:佐藤守弘、於京都精華大学、2017年11月10日

編集・デザインPoi vol.2 featuring Tomoya WATANABE』

科学研究費基盤研究(C)報告書 

「ポストインターネットにおける視聴覚表現の作者性にかんする批判的考察」

研究課題番号:15K02203 、研究代表者:松谷容作(同志社女子大学)、2017年9月25日

書評会『科学者の網膜 身体をめぐる映像技術論:1880-1910』

評者:大崎智史氏・岡田温司氏、リプライ:増田展大

神戸大学芸術学研究会、2017年9月2日

レクチャー「芸術と科学をとり結ぶ 科学写真の歴史から」

愛知県美術館コレクショントーク、2017年8月27日

書評会『科学者の網膜 身体をめぐる映像技術論:1880-1910』

評者:大久保遼氏、リプライ:増田展大

第63回文化社会学研究会、2017年6月13日

『科学者の網膜』刊行記念トークショー

「19世紀の科学者は写真に何を見ていたのか?」

佐藤守弘、門林岳史とともに

京都三条MEDIA SHOP、2017年5月13日

  

以下、宣伝です。

エクリオ vol.7

エクリオ vol.7

 
ポケモンGOからの問い: 拡張されるリアリティ

ポケモンGOからの問い: 拡張されるリアリティ

 
メディア・アート原論 あなたは、いったい何を探し求めているのか? (Next Creator Book)

メディア・アート原論 あなたは、いったい何を探し求めているのか? (Next Creator Book)

 

 

科学者の網膜: 身体をめぐる映像技術論:1880-1910 (視覚文化叢書)

科学者の網膜: 身体をめぐる映像技術論:1880-1910 (視覚文化叢書)

 

 

 

 

 

19世紀末の科学者は写真に何を見ていたのか?

拙著の刊行記念イベントが開催されます。詳細は以下の通りです。 どうぞよろしくお願いします。

増田展大『科学者の網膜』出版記念トーク
「19世紀末の科学者は写真に何を見ていたのか?」
佐藤守弘×門林岳史×増田展大

日時 2017年5月13日(土)16:00スタート(15:30開場)
場所 MEDIA SHOP
料金 500円
予約 メディアショップにて受付。mediashop@media-shop.co.jp/075-255-0783
*当日参加も受け付けますので、お気軽にお越しください。詳細はこちら

写真から映画へ、そしてテレビ、スマホタブレットなどのデジタル技術へ――。私たちは、映像文化の発展をこのように考えています。ただ、この歴史からはこぼれ落ちている豊かな映像文化がかつてありました。

本書は、19世紀末を映像文化の転換点として位置づけて、映画へとたどり着かなかった/忘却された写真文化を、それに熱狂したフランスの科学者の姿を通して描き出します。連続写真・グラフ・型どり・デッサンなどの新旧メディアと、医学や生理学、解剖学、心理学などが交差する地点で、科学者たちは映像技術の開発や応用にのめり込みました。19世紀末の科学者のそういった振る舞いや驚きと、いま私たちが最新の映像技術に向き合ったときの違和感や不思議な身体感覚の重なりを本書は指摘しています。

19世紀末フランスの映像実践にとどまらず、モーションキャプチャ3Dプリンタなどの現代の映像技術をも射程に入れた本書から、視覚文化史が内包するポテンシャルをどのようなものとして考えていけるでしょうか。

そこで本トークイベントでは、増田さんに本書を概説していただいたうえで、『トポグラフィの日本近代』で写真・絵画の近代を論じた佐藤守弘さんと、『ホワッチャドゥーイン、マーシャル・マクルーハン?』で「メディア」という概念そのものを分析した門林岳史さんのお二人に、本書から引き出すことができる論点などを語っていただきます。

フロアからの質問・発言も随時受け付けながらトークを進めます。お気軽にご参加ください。

科学者の網膜: 身体をめぐる映像技術論:1880-1910 (視覚文化叢書)

科学者の網膜: 身体をめぐる映像技術論:1880-1910 (視覚文化叢書)

『科学者の網膜』関連動画

拙著は写真を中心としていますが、いくつかの初期映画にも触れています。それ以外に珍しい技術も多いため、現在上がっている関連動画を以下にまとめました。


  • 序論 『カドール岩の謎』(レオンス・ペレ、1913)

*本書で分析した「映画治療」の場面は、23分頃からです。


  • 第1章

『ドラネム(真の柔術)』(アリス・ギィ、1905)

『近代の彫刻家』(セグンド・デ・ショーモン、1908)


  • 第2章

「フォノスコープ」(ジョルジュ・ドゥメニー、1892)



  • 第3章

「12眼式連続写真機」(アルベール・ロンド、1893)

「ゾープラクシスコープ」(エドワード・マイブリッジ)
*マイブリッジによる著名な撮影だけでなく、編集・上映技術までまとめられています。



  • 第4章

『音楽狂』 (ジョルジュ・メリエス、1903)


  • 第5章

「写真彫刻」(フランソワ・ウィレム、1860年代-)
ウィンチェスター美術大学で復元された様子。

「写真彫刻」(20世紀版)

科学者の網膜: 身体をめぐる映像技術論:1880-1910 (視覚文化叢書)

科学者の網膜: 身体をめぐる映像技術論:1880-1910 (視覚文化叢書)

青弓社の視覚文化叢書シリーズから、以下の拙著が出版されます。

視覚文化叢書 5
科学者の網膜 身体をめぐる映像技術論:1880−1910
増田 展大 著

19世紀末から20世紀初頭のフランスで、名もなき人々の身体を測定するために写真を中心とする映像技術を駆使した5人の科学者たち。現代から見れば奇妙で荒唐無稽でさえある写真の使い方は、当人たちにとっては人間の感性を可視化する科学的な実践だった。

「写真から映画へ」という映像史からはこぼれ落ちてしまう科学者5人の熱狂的な実践――ポーズや歩き方を捉える連続写真やグラフ法、そしてかたどり――に光を当てる。そして身体をつぶさに観察するため、写真を人間の目=網膜と重ね合わせた「科学者の身ぶり」を掘り起こす。

19世紀末の忘却された映像実践から、多様な映像環境に組み込まれた私たちの感性の変容をも照らし出す視覚文化論の成果。貴重な図版を100点近く所収。

出版社のページ


本書では19世紀末を映像技術の転換期と捉え、写真を中心としつつも、とりわけ後の映画には結びつか「なかった」技術に熱狂した科学者たちの身ぶりを分析しています。この時期の科学的実践は、連続写真やグラフ、型どりやデッサンといった新旧の映像技術をさまざまなかたちで応用し、人々の身体を可視化しようとしていました。科学者であれ被験者であれ、人々の身体がそれらのメカニズムのうちに取り込まれていくプロセスに、現在までの映像メディアが多様に展開していく可能性を見出すことが本書の狙いです。

医学や生理学、解剖学や心理学などの領域を事例としつつ、各章ごとに登場する科学者たちの名前は決して有名ではありません。それでも彼らに共通するのは、大衆文化を少なからず意識しつつ、それでいて技術的な開発や応用をこれ見よがしに提示する身ぶりであり、それらはすべてを扱うことができなかったほどに興味深いものです。なかでも「科学者の網膜」とは、当時の科学者たちのあいだに流布していた、写真のことを指す比喩表現です。それが意味する内実については本書で論じていますが、この表現に顕著な技術への「過信」にこそ、現在までの映像メディアを再考するカギがあるのではないか、なんてことを書いています。

目次は以下の通りです。

序 章 身体と映像技術
第1章 エドモン・デボネの身体鍛錬術――表層的なものとしてのポーズ
第2章 ジョルジュ・ドゥメニーの歩き方――身ぶりを失うということ
第3章 アルベール・ロンドの連続写真機――フォト/クロノグラフィの間隙
第4章 アルフレッド・ビネのグラフ法――心理を可視化すること
第5章 ポール・リシェの型どり――世紀転換期のヴァーチャリティ
結 語 身ぶりの機械

 
手にとって頂ければ幸いです。

科学者の網膜: 身体をめぐる映像技術論:1880-1910 (視覚文化叢書)

科学者の網膜: 身体をめぐる映像技術論:1880-1910 (視覚文化叢書)

今週末に開催される研究会のお知らせを頂いたので掲載します。
いつもとは切り口の異なるテーマですが、中国からのゲストも迎えて大変楽しみな内容です。



「妖怪VSゾンビ
−−人間ならざるモノとのコミュニケーションにおける表象」

【日時・場所】
2017年2月11日(土)14:00〜17:00
同志社女子大学今出川キャンパス
純正館S104教室

【主催】
同志社女子大学学内助成金(奨励研究)
「非人間的な現代のコミュニケーションについての調査研究」(研究代表:松谷容作)

【研究会主旨】
周知の通り、今世紀に入りデジタル方式に基づいた技術が私たちの生活を様変わりさせてきている。私たちの身体が隅々にわたってデータと化し、その根本的な存在のあり方がDNAという情報に還元されるように、また知人との会話がスマートフォンの画面のみで成立するように、人間存在とコミュニケーションのあり方は徹底した刷新のなかにある。しかし、このような刷新のなかにあったとしても、なにか実体をもった行為主との間でコミュニケーションを形成しているように私たちは信じている。では私たちは何とどのようなコミュニケーションを形成しているのか。本研究会では行為主を怪異や妖怪、ゾンビであると仮説を立て、これらと私たちが過去から現代にいたるまでどのようなコミュニケーションを形成してきたのか、そのことを2名の研究者による表象を軸とした発表とディスカッションを通じて考察していく。

【発表者・発表タイトル】
司志武(曁南大学外国語学院日本語学科准教授)「怪異と身体:「やまい」の思想史的試論」
福田安佐子(京都大学大学院人間・環境学研究科後期博士課程)「ゾンビはいかに眼差すか」


【発表要旨】

  • 司志武「怪異と身体:「やまい」の思想史的試論」

「怪異」とはなにか。妖怪とか災異とかと一概には言い切れない。しかし、「怪異」事象は人間にとって危険・恐怖・不思議などを感じさせる物事に違いない。「怪異」事象に対して人間の感性が働いて、それらを判断して評価するのである。例えば、『漢書』『後漢書』の『五行志』は怪異を分析するときによく使われる「疴(やまい)」という言葉は、人間が体の異常から得た感性で「怪異」事象を理性的認識する表現である。また、「やまい」そのものは、様々な「形」で人間の「日常」を狂わせて、「異常」に改変したりする、個体の「怪異」である。「やまい」は古来よりどのように想像されて、「怪異」の世界に取り入られてきたかについて、古代思想史的角度から論じてみたいと思う。

  • 福田安佐子「ゾンビはいかに眼差すか」

集団で、血肉を求めて人間に襲いかかる。その動きは頭部が破壊されるまで止まらない。こういったゾンビを我々はよく知っている。だが、彼らは、我々をどのように見ることができるだろうか。ゾンビの「眼」の表現には、この人間によく似た怪物がいかなるものとして想定されているのか、という製作上の意図や観客の嗜好が反映されている。彼らは時に、蘇った死者や、生死をさまよう病人として、または、欲望に突き動かされる群衆や、抗えない感染力や凶暴さの比喩として描かれてきた。ここでは、「眼」にあらわれでている、人間とゾンビの関係性に注目して、時代により変容するその姿を詳らかにしていく。


【発表者プロフィール】

  • 司志武(シ シブ):曁南大学外国語学院日本語学科準教授。専門は中日比較文学。現在は、主に中国讖緯思想が平安時代の説話文学に与える影響について研究している。主な論文に「日本中古説話集与讖緯:以『日本霊異記』為例」(『曁南史学』、2016年)と「日本近世怪異小説与『剪灯新話』:以「金鳳釵記」的日本翻案為例」(『明清小説研究』、2013年)などがある。

急になりますが、1月21日(土)に開催される講演会のお知らせです。
メディア、バイオ・アートに続いて今回は「スペース(宇宙)」をトピックとして、『知覚の正体』の著者である古賀一男さんにお話を伺います。


知覚の正体---どこまでが知覚でどこからが創造か (河出ブックス)

知覚の正体---どこまでが知覚でどこからが創造か (河出ブックス)

実験心理学の分野から、とりわけ眼球運動を検証されてきた先生です。最近の映画などでも注目を浴びている宇宙の微小重力空間において、人間の知覚経験がどのような変化を被るのか、またその限界についてお聞きします。

多様な分野の方に刺激的なお話を伺ってきましたが、今回で一区切りとなります。
お誘い合わせのうえ、どうぞお気軽にご参加ください。

グローバル・アート・インダストリーにおけるアートの可能性 公開研究会vol.4


微小重力環境における生の技法=アート、その現在と未来
−宇宙工学/スペースアート−

講師|古賀一男
実験心理学・宇宙生命科学
京都ノートルダム女子大学

日時|2017/01/21(土)14:00-
会場|同志社女子大学今出川キャンパス)純正館S104教室

プログラム|
14:00- イントロダクション|岩城覚久「スペースアートとエステティックス」
14:30- レクチャー|古賀一男「微小重力環境へのヒトの順応とその限界」
16:00- インタビュー
※一般の方の来聴も自由です(参加費・申し込み不要)

企画|
前川修(神戸大学)|美学・視覚文化論
岩城覚久(近畿大学)|感性学
増田展大(立命館大学)|映像メディア論

主催|科学研究費補助金基盤研究(C)研究代表者:前川修(神戸大学
「グローバル・アート・インダストリーにおけるアートの可能性」
協力|科学研究費補助金基盤研究(C)研究代表者:松谷容作(同志社女子大学
「ポストインターネットにおける視聴覚表現の作者性にかんする批判的考察」

pdfファイル

インターネットアートの作家、渡邉朋也さんの個展に企画協力として参加しました。
関連イベントも大変楽しみです。

渡邉朋也個展「信頼と実績」


期間:2017年1月7日〜1月29日
場所:ARTZONE
URL:http://artzone.jp/

  • 作家経歴

渡邉 朋也 WATANABE Tomoya
1984年東京生まれ
2006年多摩美術大学 美術学部 情報デザイン学科 卒業

コンピュータやインターネットといったメディアテクノロジーをベースに、インスタレーション、映像作品、ダジャレ、エッセイなどを制作する。近年の主な展覧会に、「フィットネス. | ftnss.show」(東京/2016)、「みえないものとの対話」(福岡/2015)、「マテリアライジング展?」(京都/2015)、「Affekte」(エアランゲン,ドイツ/2014)、「光るグラフィック展」(東京/2014)などがある。

  • クレジット

企画:きりとりめでる
企画補佐:藤村南帆(京都造形芸術大学アートプロデュース学科)
企画協力:松谷容作、増田展大
スタッフ:市下純子、河野彩子、呉屋直、中川恵理子(京都造形芸術大学アートプロデュース学科)
共催:科学研究費助成事業研究課題名「ポストインターネットにおける視聴覚表現の作者性にかんする批判的考察」(課題番号15K02203)、京都造形芸術大学アートプロデュース学科、ARTZONE

  • 関連イベント

トークショー「アートと計算(コンピューテーション)」日時:2017年1月29日 18:00〜
登壇者:渡邉朋也、秋庭史典氏、水野勝仁(司会)他