2009-01-01から1年間の記事一覧

前期の授業「映画と絵画」の課題提出のため、Philippe Duboisの論文を読んでいる。 《La question du figural》, Phillipe Dubois 収録は、Cinéma Art(s) plastique(s), sous la direction de Pierre TAMINIAUX et Claude MURICIA, 2004, L'Harmattan http:/…

フランス写真協会へ行く。BayardやBisson兄弟らが1854年に設立した協会、現在は国立図書館の隣にひっそりと佇んでいる。 マルテルさんに招待して頂き、論文についてのコメントを頂く。その後、Albert Londeの写真群をアーカイブから引っ張り出してもらい、直…

19世紀写真展覧会とコンデ美術館のサロン展示を目当てに、Chantilly城へ。 前者については、城の一室に20点ほどのこじんまりとした展示であったが、Gustave le Grayの海写真やBraunのアルプス写真、Bisson兄弟やRoger Fentonのクリミア戦争報道などなど、19…

今年最後の授業。 Poivert先生の授業では、ジル・カロンのアーカイヴの管理者/近親者の方が来て、インタヴューするという授業だった。 途中、先生が今期の授業の主な論点を説明されてたので、以下メモし。

ディディ=ユベルマンの授業、引き続きファロッキの作品について。前回がイメージ受容の話だとすれば、今回はイメージ制作の話であった。端的に言えば、ベンヤミンの「生産者としての作家」を通じて、ファロッキの実践を読み解くというもの。ここでも、イメ…

引き続き、昨日のコロック「芸術の社会史」へ行く。このテーマが今選ばれたこと自体に多少疑問を感じつつ、午後のディスカッションへ行ったが、T.J.クラークら美術史の専門家を中心に、社会学、心理学史(K・クラウスベルク)、科学史(B・ラトゥール)の発…

大衆文化といえば、途中、抜け出して、もうひとつ同時に行われていた「芸術と社会」のコロックへ。こちらはT.J.クラークが司会を務め、仏・独・米の絵画論の著者などが集うようだが、僕が行ったのは、「1930年代のニューヨーク、リアリズム、モダニズム、左…

L'image comme stratégie :des usages du médium photographique dans le surréalisme 担当教官が司会を務めるコロックへ。シュルレアリスム展に合わせて、それにまつわる博士課程の研究発表会のよう。午前から言ったが、頭が回らずフランス語も耳に入らなか…

二日目。板垣鷹穂の写真批評についての発表。写真と俳諧の類似性はメディアとしてよりも、その制度的な側面に顕著だと思うが、ここでも彼のモダニズムへの態度が、プロパガンダに巻き込まれながら、捻れていく様相が浮かび上がる。リュケンさんの発表は、芸…

日本写真史コロックへ。 エステーブさんの発表は、ヨーロッパ以外の欧米で流行したというガラス写真について。ダゲレオタイプばりの親密性をもったメディアであった点が興味深いガラス写真であるが、それがダゲレオタイプの場合と、時差をおいて、どのような…

Jeu de Paumeの本屋は、写真や映画からビデオまで、英語系もよくそろっていた。今後チェックすることにする。Poivert先生の授業では、Gilles Caronの68年写真とバルトやブルデューの理論との並行性、最後にはゴダール映画のミザンセヌとの類似性が指摘される…

朝一のTGVで3時間かけてZKMへ。 念願のメディア・アート館へ行き、インタラクティヴ・アートを一通り楽しむ。20年を記念して、「修理して」まで作品を一同に展示した会場では、ひとつひとつ、説明書のない機器を手探りで操るように、作品とのやりとりをおこ…

Direct8で、イーストウッド特集。西部劇(タイトル不明)と『ダーティー・ハリー』を見る。 西部劇は途中からしか見れず、ハリーにしても、フランス語吹き替えでほとんど言葉はわからないが、わかりやすく見れてしまうのは、どちらにしても、その古典的な手…

ディディ=ユベルマンの授業へ行く。 ヴァールヴルクのムネモシュネについて、と聞いていたが、ギデオン、ベンヤミン、ヴィリリオなどを参照しつつ、ファロッキの作品分析が主な内容であった。おもにヴィリリオとフルッサー、またドゥルーズなどを参照しつつ…

友人に誘われて、映画を見にシネマテークへ。La vie aquatique =The Life Aquatic with Steve Zissou (2005、米)というもの。誘われるがまま何の情報も頭になかったが、長蛇の列ができていて、どうやら公開当時のフランスでも評判だったものの再上映らしい。…