2008-01-01から1年間の記事一覧

Images anonymes dans la presse de la Belle Epoque:entre objectivite et communaute - Anne-Claude Ambroise-Rendu「ベルエポック期の新聞における匿名のイメージ 客観性と共同体のあいだで」世紀転換期の新聞・雑誌研究者による論文。新聞によって爆発的…

今さらだが、研究会終了。僕自身の発表は、20世紀初頭のロンド、デボネ、リシェという三人による身体表象の写真的実践の検証によって、国境線における「異常」な身体との比較から「正常」とされたジムナストたちの身体が、あるときには、サーカスの伝統を引…

L'âme au corps : arts et sciences 1793-1993 ed. Jean Clair 1993年にGrand-Palaisで開かれた展覧会カタログ。なかなかすごくて、図版よりも論文が中心を占めている。表題どおりに、18世紀から19世紀にかけての芸術と科学の近接性がテーマ。是非、行ってみ…

昨日の論文の続き。 19世紀中頃、断片的に存在した自然・社会科学の正当化と広範な知識の伝達がおこなわれるようになった。制度的・言説的実践の地平において科学的手法が推進され、新たな知の領野の形成が、それが生み出した権力と支配の諸効果と不可分のも…

引き続き、科学史を漁っているのだが、いまひとつ接続点が見当たらない。 どうやら科学史・科学哲学には、内向的方法という態度があって、外的なコンテクストよりも「科学」に内在的な認識論の変遷に注目するらしい。金森さんの議論「概念史から見た生命科学…

“Veins of Resemblance: Photography and Eugenics” - David Green

偶然見つけた、文字通り、優生学と写真の関係についての論文、1985年のThe Oxford ArtJournalに掲載。 85年にどういう文脈で議論を展開しているのかと思ったが、要は、写真的リアリズムを批判するJohn Taggによるコンテクスト重視の写真の意味決定の態度に感…

Le Corp Redressé - Georges Vigallero長いあいだ置いてしまっていたヴィガレロの主著『矯正された身体』。著者は体育学校出身の研究者で、EHESSの先生。フランスでもスポーツ、ジムナスティーク関係の研究はやはり社会学関係が多くなるのだが、そのなかでも…

引き続き、生命科学の歴史。生命科学の近現代史作者: 広野喜幸,林真理,市野川容孝出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2002/10メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (6件) を見るカンギレムよりもさらに具体的な生物学・科学史。中村禎里を引き…

『生命科学の歴史 イデオロギーと合理性』ジョルジュ・カンギレム著 杉山吉弘訳 生命科学の歴史―イデオロギーと合理性 (叢書・ウニベルシタス)作者: ジョルジュカンギレム,Georges Canguilhem,杉山吉弘出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 2006/03メディ…