2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ベンヤミン「ドイツ悲劇の根源」 芸術作品 その批評は、ジャンルや形式などの外的な尺度による比較において形成されるべきでなく、内在的に、つまり、効果を犠牲にして内容を外に駆り出す、作品の形式の表現力の発展のうちに形作られる。 根源 こうした規則…

ベンヤミン「生産者としての作家」 文学が時代の生産関係のなかでどうなっているのか、ということを問う。文学の傾向と質=形式と内容における弁証法的な関係、そこで、ベンヤミンは作品生産における作家の技術に着目する。 具体例 ロシア文学―セルゲイ・ト…

前回の続き。 前言撤回。この論文において、芸術/大衆文化という二項対立を単純に取り出すことはできない。なぜならそれは、ブクローの議論があくまでイデオロギー論争に徹しているからである。イデオロギーの厄介さを忘れてた。歴史化には、イデオロギーが…

「寓意的手段:現代アートにおけるアプロプリエーションとモンタージュ」の論文紹介。表題にあるとおり、この論文でブクローは、20世紀美術における、アプロプリエーションとモンタージュという手法を用いた作品を選び出し、それらを通史的に見直すと同時に…

前回の発表で、断片化された写真が記号化され、象徴化されるということを僕は連発したのだけれど、この「象徴」という語が強調されればされるほどに、ブクローの言う、モンタージュのアレゴリー的な作用とは相反してしまう。いかにこれらが両立するのか? ア…